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事業本部 グローバル派遣 深井 裕之
2008年4月新卒入社。入社後は自動車事業での営業を経験し、経理部にて財務会計・税務業務、子会社立ち上げ、グループ共通の大規模経理システム設計からカットオーバーまでのプロジェクト推進に携わる。自らM&Aプロジェクトに参加し米国の中古不動産情報サイト運営会社Movoto LLCに赴任中。
RECRUITでは、グローバルM&Aの動きが加速している。RADの法務・人事・経理、そしてリクルートホールディングスの投資マネジメント室が連携して、プロジェクトを前へ進めていく。経理面から支援を担う私たちの部署がまず行う仕事は、ターゲット企業の会計・税務観点からの分析評価だ。コンプライアンス上の問題はないか。法的に問題がなくてもどこかにリスクはないか。その企業の会計をRECRUITの連結決算に取り込む際、発生しそうな問題は何か。分析の実務は大手会計事務所に依頼する。そしてその結果をまとめて経営層へ提示するのだが、その際私たちは必ず自分の意思と判断を込めて指針を示す。例えば「ここに問題があるのでやり方を変えるべきです」と。あるいは「こんなリスクがありますが、こう手を打てばいいのでやるべきです」と。最終意思決定の前に自分の意思を決める、経営者判断の前に自ら判断を下すのだ。その過程で身に付いていくのが、経営者と同レベルの視座である。グローバルM&Aでは、確かに会計・税務の高度な知識も蓄積されるが、RADで得られる最大の価値は、経営者目線の判断力だ。“プロフェッショナル”の定義は様々に可能だろう。私は、常に当事者としての意思を込めて、経営者視点で解を出せるプロであり続けたい。大切なのは専門知識そのものではなく、その知識を根拠に判断をする覚悟であると思っている。
グローバルM&Aは、RECRUITの事業領域を世界に広げ、深めてもいく。そしてRECRUITが展開している事業は実に多彩だ。その計り知れない影響力の、さらなる拡大と強化に影響を与えられること。そこに自分の仕事の醍醐味を感じる。もちろん、私たちコーポレートの人間が発揮できる影響力はそれだけではない。以下に挙げる例は㈱リクルート時代の話だが、その本質はRADでも変わらない。まずは入社2年目。私はモバイルコンテンツをリリースする「ニジボックス」というグループ子会社の立ち上げに関わった。そこでは本来のミッションである経理の業務受託だけでなく、多様なプラットフォームを通したユーザー課金モデルにおける適切な売上計上のあり方について考え、その運用方法を構築していった。そして翌入社3年目。鮮魚や野菜を自社で買付けをして宅配する「やっちゃばマルシェ」というグループ子会社の立ち上げに参画した。これは買収先企業からの事業譲渡という形態だったが、その対価の確定や契約完了をもって終わりとせず、新会社での業務がうまく走り出すまで最大限の支援に尽力。結果、RECRUITが“食品の仕入れ・販売”という業態へ踏み込む一助を果たせた。その直後、今度はグループ会社共通の大規模経理システムの刷新プロジェクトに参画した。このシステムが、RADで受託するグループ会社の経理業務を支えている。いわゆる縁の下の力持ちとして、RECRUIT、そして社会に発揮できる影響力は大きい。
RECRUITのグローバル化の後押し。私の今後の目標はこれだ。とはいえ、私には、単にグループの傘を広げたいというような考えはない。 M&Aというと、その結果である利益増加や技術獲得などばかりにスポットが当てられがちだが、企業の活動は人の営みで成り立っている。例えば以前から現地の会社で働いていた人たちが、RECRUITに入ることで困惑や不合理を感じているとしたら、“M&Aによるシナジー効果”の発揮も難しい。私が強くそう思うようになった契機は、前述の二つのグループ子会社の立ち上げだった。いずれも小さい会社であった。その分、新しいルールやシステムの導入が、どれほど事業の人たちに負荷を与えるかをリアルに知ることができた。新しいやり方で新会社の業務がうまく回るまで、意思と責任をもってコミットし、きちんと見届けることが重要なのだ。RADは、それをやる。業務が軌道に乗るまで支援し抜く。このスタンスはグローバルレベルでも変わらない。たとえ日本とは法や慣習が異なる国の企業であっても、このスタンスをもって臨めば、RECRUITへの真の融合が果たせると確信している。